夜の川

川が流れている

土手は黒くて金粉がきらきらしている

どこへ向かうか

何だかとても眠いんだ



渦の中に居る。獣たち。幻想と未来。

僅かなイメージ。ゆらゆら揺れる。

灯籠流れて君の手につく。

自閉の霧が視界を包んで

山を閉ざしてしまう。



ずっと寝ている。ざわざわしている

途轍もなく孤独で満たされている

夜の虫が鳴いている



川辺は暗くて、冷水から泥を纏って這い上がる

ぬめりと身体をつたう黒い泥

空は綺麗で星が痛々しいほどに光る

僕はこの世界のすべてが堪らなくなって嗚咽した。いつか終わってしまうのだろうか