DUSK

人生が終わる時。 1日が終わる時のように もう終わりかなんて言ってるに違いない。 その時になって、 明日が二度と来ないことに 気づくのだろう。 命の砂時計は流れてしまって 二度と遡ることはない。 肉体は私のものではなくなり 明日は二度と訪れない。 二…

魔法の言葉

自信を持って自分らしく一歩を踏み出せ君はきれいで素敵で最高だよ真っ暗なときもある壁にぶつかったり心が痛むときも何をしても上手くいかない日もある誰も理解してくれないいつも一人で泣いてきたね君は優しいやつだ頭がよくて魅力的だよ君は自分のことを…

春、魔境にて

叶えたいことほど、必死になってしまうやりたいことほど、無理をする力んで、転んで、元通り本当の願いは、叶わないまま春は魔境。心は煉獄ほっと一息、仕事に行こう

夜の川

川が流れている土手は黒くて金粉がきらきらしているどこへ向かうか何だかとても眠いんだ渦の中に居る。獣たち。幻想と未来。僅かなイメージ。ゆらゆら揺れる。灯籠流れて君の手につく。自閉の霧が視界を包んで山を閉ざしてしまう。ずっと寝ている。ざわざわ…

樹木

しづかにしづかに強くなろう何も語らぬ木のように僕はこんなにも弱い存在なんだと知った体は細く、心は揺れている内に流れる繊細な川血はまだ脈打っている太い幹を育てよう年輪を重ねてどっしりと枝を伸ばしてやがて大きな森になるんだ嗚呼、現実と向き合う…

青と黄色

君と僕の重なり合う左に青。規則正しく右に黄色。ぐちゃぐちゃどこまでもアンダーグラウンド突き抜けるメインストリーム僕は君の狂気を支配する君は僕の理性をぶち壊す共通項のない君に惹かれるどんなに求めても手に入らないから僕はずっと嘘をついているん…

冬の山

彼は冬の山のようにしづかで、寡黙で、自然でありました深い雪に閉ざされたその山はその内面に、豊かな生命の息吹を隠し時に雪崩を起こしながら晴れた日にはてらてらと輝き白い呼吸をする山でありました彼は何かを望むこともなく病人のやうにじぃっと寝てお…

北風

冬が死んだ最後の悲鳴をあげて去って行く研ぎ澄まされた胸の内で虫がざわざわと蠢きだすこうして新しいからだになっていく春がうねりをあげて押し寄せる僕の内にある扉は閉ざされて 強烈に甘い花の香りで満たされてゆく僕は北風と共に死んで行きたい

アナザー

この世はスクリーン360°、継ぎ目のないフィルム球体を内側から覗き込む空間そのものに映される像わたし、は定点ひとつの視点から見るためのピン無限のスクリーンに打つ十字架わたし、は仮の枠本当のあなたは世界そのものあなたの目に移る全ての人がもうひと…

つながり

ぼくらはひとつじゃない重なり合った集合体星を紡いだ蜘蛛の巣幾つも、幾つも、幾つも、幾つも世界にまたがる万華鏡全ては1じゃない存在の言葉では語れないそれは0に近いのかもしれないだけど決して0にはなれない時々思うぼくらのつながり離れてなどいない君…

ささやき

耳をすませば聴こえてくる声雨上がりの濡れた土の匂い遠い未来の懐かしい記憶死んだ街並み空っぽのからだ真夏の蝉の音汗をかいて歩いた。妹と手をつないであの時に見た青い空を憶えている母の帰りを待っていた今でもずっとあの夏のことを憶えている

輪郭

たいそうな言葉でなくともこの世界のいちばん大事なことは言葉にならない大事なことは語ることができるんだ本当に本当のことはわたしがたしかに感じることはあなたがわたしにくれたことはわたしがあなたに伝えたいことは言葉にしたとたんに、ただの言葉だだ…

なんということもなく

自然を自然とも思わずただそこにあり行いを行いとも思わず行う存在は自己の存在を存在とも思わず存在しているなにをどうしたいとも思わずただありたいとも思わず気づいたらそこにあったしたいとかしたくないとかすら思わず気づいたらそうしていたわけでなに…

永遠の生命

君はすべてをしっている この宇宙のはじまりからおわりまで あるときは深い深い闇の底にいた あるときはひかりの輝く水面にいた 君はすべてにながれる 君はすべてと共振する 君はすべてを照らす 君はすべての歴史とその線上にいる 初めてここに来たときのこ…

僕たちは踊る

長い夜が明ける世界が変わろうとしている壁が崩れていくのが分かる人間は変わろうとしている失った神様を取り戻す天の岩戸が開く僕たちは踊る開け開けと祈りながら僕たちは歌う開け開けと祈りながら長い旅が終わろうとしている僕たちは祈る笑いながら陽気に…

故郷へ

僕らは光を集めた。赤や黄色の花が宙に舞う。白い雲。温かい夏の日差し。向日葵。未来の記憶。青に染めて芝生に座る。故郷に帰る日を夢みている。扉を開けたら春の香りが舞い込んだ。あなたは目に涙を浮かべて笑う。ひかりが窓から差している。僕らは故郷に…